私たちが生活するうえで、危険物は無くてはならないものですが、その危険物の保管方法や 取扱いを間違えると思わぬ事故につながることから、正しい保管と取扱いを再確認し、危険物の事故を防ぎましょう。
一般的に危険物とは、高圧ガス、火薬類、毒物、劇物、放射性物質などを示しますが、消防では、 取扱方法を誤ると火災が発生する危険性が高く、もし火災になった場合は、急激な延焼や爆発を起こしやすい物品で、 消防法で指定されているものを危険物として取り扱っています。
危険物と言えば、「化学物質」、「激しく燃える」という印象があり、特殊な用途だけに 利用されていると思われがちです。
しかし、実際には皆さんの身の回りにも危険物を利用した製品がたくさんあります。
例えば、「ガソリン」、「灯油」、「軽油」などの燃料類をはじめ、「マニキュア」、「除光液」、 「接着剤」、「着火剤」、「ペンキ」、「ヘアースプレー」など「危険物」を利用した製品は、私たちの生活の中で、 なくてはならない身近なものです。
そこで、その製品が危険物であるか判断できるように、容器に次のような表示がされています。
家庭における事故事例とその対策について、次のとおり紹介します。
保管方法や取扱い方法を再確認し、危険物による事故を防ぎましょう。
事例1「楽しいバーベキューのはずが・・・」 |
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バーベキューコンロの炭火にゼリー状の着火剤を注ぎ足したところ、着火剤の一部が火の着いた状態で飛散し、コンロの前にいた子供がやけどした。 |
対策1 ゼリー状の着火剤を使用するときは、使用方法をよく確認し、燃えているものへの注ぎ足しは 絶対にしないようにしましょう。 |
事例2「ネイルアートを楽しむはずが・・・」 |
マニキュア除光液で爪の手入れをしていた途中で、たばこを吸おうとライターで火を着けたところ、 除光液に引火し、やけどした。 |
対策2 室内で除光液を使用する場合は換気を十分に行なうとともに、周囲の火気に十分注意しましょう |
事例3「ゴミの分別収集のつもりが・・・」 |
台所でガスコンロを使用中、使い終わったスプレー缶を捨てるために穴を開けたところ、缶内に 残っていたガスが噴出し、ガステーブルの火が引火して火災となった。 |
対策3 スプレー缶は、中身を完全に使い切ってから捨てましょう。また、缶に穴を開けるときは周囲の 火気に十分注意し、必ず風通しのよいところで行ないましょう。 |
危険物を運搬する方法は、危険物の性質や危険性に応じて容器の材質や容量が消防法で定められており、ガソリンの場合は、 消防法に基づく「落下試験」、「気密試験」、「内圧試験」等の試験基準に適合している60リットル以下の 「金属製容器」とされています。さらに、乗用車等で運搬する場合には、22リットル以下の金属製容器に 限定されています。
ガソリンを購入及び運搬するために必要な容器がホームセンターやガソリンスタンド等で一般消費者用に 販売されています。
自動車で運搬する方法は、消防法で定められ、次のことに注意してください。
危険物の保管や運搬の際の事故防止とみなさんの安全確保を目的としていますので、消防法令に 適合した容器でガソリンを購入し、運搬してください。
※ ポリエチレン製の灯油かんには絶対にガソリンを入れないでください。かんが侵され、変形し、漏れるおそれがあります!