2023年度全国統一防火標語 「火を消して 不安を消して つなぐ未来」

1 はじめに

1.はじめに

住宅用火災警報器とは、何ですか?
住宅火災警報器は、火災により発生する煙、又は熱を自動的に感知し、住宅内に居る人に 対して、警報ブザーや音声で火災の発生をいち早く知らせ、避難を促す器具です。 火災を感知する部分と警報を発する部分が一体となっていて、住宅内の天井、又は壁面に取り付けます。 また、都市ガス用として、火災とガス漏れを両方感知できる複合式のものもあります。
なぜ、住宅用火災警報器が必要なのですか?
近年の火災の傾向を見ると、建物火災による死者の90%が住宅火災によるもので、 全体として増える傾向にあり、なかでも高齢者の割合が増えています。さらに、住宅火災の死者の約70%の 人が逃げ遅れによるものです。
このような状況から、消防法が一部改正され、住宅用火災警報器を設置することにより火災の発生を 早く知り、逃げ遅れによる死者を無くそうとなったわけです。
なぜ、住宅用火災警報器、又は住宅用自動火災報知設備と言うのですか?
住宅用防災警報器、又は住宅用防災報知設備という法令用語を使用するより住民の皆さんに は、住宅用火災警報器、又は住宅用自動火災報知設備を用いるように総務省消防庁から通知されています。
参考までに「幼児用保護装置」が「チャイルドシート」として使用されているのと同じようなもので す。
住宅防火対策は、本来自己責任だと思いますが、法律で義務付ける必要があるのですか?
住宅火災による死者の数が急増していることや今後の高齢化の進展などから、社会における 自己責任を全うするために、効果的に死者の発生が抑制できるよう必要最低限の義務規定を置くこととされたものです。
消防法の一部改正と同様の趣旨を有している例として次のようなものがあります。
① シートベルト及びチャイルドシート(道路交通法)
② シックハウス対策のための換気設備の設置(建築基準法)
住宅用火災警報器を設置しなかった場合に罰則はありますか?
罰則はありません。
なぜなら、住宅用火災警報器の設置については、自己責任の性格が強いと考えられることから、 罰則の規定は設けられませんでした。